早稲田大学 文学部・文化構想学部の世界史 傾向と対策

早稲田大学 文学部・文化構想学部の世界史 傾向と対策
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早稲田大学の文学部と文化構想学部は、入試の形式が近く、併願されることが非常に多い2学部です。世界史では文化史・宗教史・思想史の比重が高く、多くの受験生が手薄にする分野がそのまま得点差になります。この記事では、その厚みの作り方と、両学部を同時に対策する方法を示します。

2学部を同時に対策する

一言でいうと早稲田の文学部と文化構想学部は試験日が異なり、形式が近いため、併願する受験生が多い。世界史の対策はほぼ共通で進められる。
観点 傾向
形式 マーク式を中心に、記述が加わる
難易度 標準〜やや難。用語集の中頻度レベルまで問われる
時代 全時代。近現代も確実に出る
地域 ヨーロッパ中心だが、アジア・イスラームも出る
特徴 文化史・宗教史・思想史の比重が高い
必ず確認を形式・設問数・出題範囲は年度によって変動します。また2学部は別々の試験です。ここに書くのは過去問全体から読み取れる傾向であり、受験年度の実際の出題は赤本と大学公表の入試情報で必ず確認してください

併願するなら、共通の土台を作り、学部固有の対策は直前に上乗せするのが効率的です。2学部のために別々の勉強をする必要はありません。

文化史を武器にする — 政治史と結びつける

文化史は「最後にまとめて」と考えられがちですが、量が多く直前では間に合いません。しかも時代背景と結びつけると暗記量が半分になるため、通史と並行して進めるのが正解です。

時代背景 生まれた文化 因果
ポリスの崩壊 ストア派・エピクロス派 共同体が頼れなくなり個人の心の平安を求めた
ヘレニズム アレクサンドリアの学問 王が学者を集め、東西の知が交わった
教会の権威 スコラ学 信仰と理性の調和を図る必要があった
都市の富と古典の流入 ルネサンス 商人の富+ビザンツからの古典+都市の自治
活版印刷の普及 宗教改革 思想を短期間で大量に広められた
絶対王政 バロック美術 君主の権威を視覚的に示す必要があった
市民層の台頭 啓蒙思想 理性による社会の批判
産業革命と社会問題 写実主義・自然主義 現実の社会を描く必要が生まれた
世界大戦の衝撃 実存主義・シュールレアリスム 理性への信頼が揺らいだ
  1. 通史を学んだその日のうちに、その時代の文化史も確認する。分けて後回しにしない。
  2. 「なぜこの時代にこの文化が生まれたか」を一言で言えるようにする
  3. 人物・作品・国籍をセットで。「デューラー=ドイツ」「ブリューゲル=ネーデルラント」。
  4. 美術様式は特徴を1語で。ロマネスク=厚い壁と小さな窓、ゴシック=尖頭アーチとステンドグラス。
文化史の投資対効果文化史は努力が素直に得点へ変わる分野です。多くの受験生が手薄なため、ここを埋めるだけで数問の差がつきます。しかも一度覚えれば他大学でもそのまま使えます。
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宗教史・思想史を縦に通す

宗教史の縦串

  1. ユダヤ教 — バビロン捕囚を経て一神教が確立(唯一神・選民思想・メシア思想)
  2. キリスト教 — パウロの異邦人伝道 → 迫害 → ミラノ勅令(313)ニケーア公会議(325)国教化(392)東西分裂(1054)宗教改革(1517)
  3. イスラーム — ヒジュラ(622) → 正統カリフ → スンナ派とシーア派の分裂 → カリフとスルタンの分離
  4. 仏教 — 成立 → マウリヤ朝の保護 → 大乗仏教とガンダーラ美術 → 北伝と南伝
  5. ゾロアスター教 — アケメネス朝で信仰、ササン朝で国教化。最後の審判の観念が他宗教へ

思想史の縦串

時代 思想 代表的な人物
古代ギリシア 自然哲学 → ソフィスト → 哲学 タレス、プロタゴラス、ソクラテス、プラトン、アリストテレス
ヘレニズム 個人の心の平安 ゼノン(ストア派)、エピクロス
中世 スコラ学、普遍論争 トマス=アクィナス
近世 社会契約説 ホッブズ・ロック・ルソー
18世紀 啓蒙思想 モンテスキュー、ヴォルテール
19世紀 自由主義・社会主義・功利主義 アダム=スミス、マルクス、ベンサム
20世紀 実存主義ほか
社会契約説は必ず区別するホッブズ=『リヴァイアサン』・絶対的権力を擁護/ロック=『統治二論』・抵抗権、アメリカ独立宣言に影響/ルソー=『社会契約論』・人民主権、フランス革命に影響。3人の主張と著作の入れ替えは頻出です。

解き方と、得点戦略

  1. 最初の2分で全体を見渡す — 記述の有無と数を確認し、時間配分を決める。
  2. 知っている問題から即決 — 迷ったら印をつけて飛ばす。
  3. 正誤問題はズレを探す — 時代・地域・人物・因果の4パターン。
  4. 記述は漢字も — 空欄は0点。書けるところまで書く。
  5. 必ず全問マークする
内容 目標
第1層 教科書の太字、頻度の高い語 100%
第2層 用語集の中頻度、文化史・思想史 9割。ここで差がつく
第3層 頻度が極端に低い語 捨てる

文学部・文化構想学部では、第2層に文化史・思想史が多く含まれるのが特徴です。他学部なら「余裕があれば」の位置づけですが、この2学部では第2層の中心に据えてください

時期別プランと、早稲田内での併願

時期 やること 到達目標
高3・春 通史のインプット開始。文化史も並行 後回しにしない習慣
高3・夏 通史1周完了。近現代まで必ず到達 全時代を通した
高3・9〜10月 一問一答の基本レベル完成+文化史・宗教史・思想史の3本の表 教科書の太字を9割
高3・11月 過去問を年度単位で(両学部とも)。失点を分類 取りこぼしを特定
高3・12月 第2層(文化史・思想史)を集中補強 8割が安定
直前期 誤答ノートと3本の表のみ 取りこぼしゼロへ

早稲田内で併願する場合、学部ごとに重点が異なります。

  • 文学部・文化構想学部文化史・宗教史・思想史
  • 法学部 — 論述の型+法・議会・権利のテーマ
  • 商学部 — 経済史の縦の表
  • 社会科学部 — 正誤判定の精度+現代史
  • 共通して効く — 通史の精度、近現代の厚み、用語集の中頻度レベル
学部を絞りすぎない早稲田は複数学部を併願するのが一般的です。文化史に特化しすぎると他学部で崩れます。まず共通の土台を8割まで仕上げ、そのうえで文化史を上乗せする——この順序を守ってください。
日本世界史塾での対応文学部・文化構想学部志望の生徒には、文化史を通史と同時並行で進めるスケジュールを組みます。後回しにすると必ず間に合わないからです。担任講師が、文化史を政治史と結びつけた表を一緒に作り、記憶量を減らします。体験授業(3,300円・税込)では、文化史の覚え方を実際にお見せします。
この記事の一問一答(確認テスト)
Q1. 早稲田の文学部と文化構想学部の関係は。
A. 試験日が異なり形式が近いため、併願されることが多い(対策はほぼ共通)
Q2. この2学部で比重が高い分野を3つ挙げよ。
A. 文化史・宗教史・思想史
Q3. ポリスの崩壊が生んだ思想を2つ答えよ。
A. ストア派とエピクロス派
Q4. ホッブズ・ロック・ルソーの著作をそれぞれ答えよ。
A. 『リヴァイアサン』『統治二論』『社会契約論』
Q5. ロックとルソーはそれぞれどの出来事に影響したか。
A. ロックはアメリカ独立宣言、ルソーはフランス革命
Q6. 文化史はいつやるべきか。
A. 通史と並行して、学んだその日のうちに

よくある質問

文学部と文化構想学部は同じ対策でいいですか?
世界史の対策はほぼ共通で進められます。ただし別々の試験であり形式が完全に同じとは限らないため、両方の過去問を確認してください。
文化史はいつから始めますか?
通史と並行してください。後回しにすると量が多く直前では間に合いません。学んだ時代の文化史をその日のうちに確認すると、政治史と結びついて定着します。
社会契約説の3人が覚えられません。
「誰に影響したか」で区別してください。ホッブズは絶対的権力を擁護、ロックは抵抗権でアメリカ独立宣言へ、ルソーは人民主権でフランス革命へ——この接続で覚えると混同しません。
他学部との併願はどうしますか?
まず共通の土台を8割まで仕上げてから、文化史を上乗せしてください。文化史に特化しすぎると他学部で崩れます。
この記事について

世界史専門オンライン塾「日本世界史塾」の編集部が、入試での問われ方を基準に作成しています。当塾では次の講師が指導にあたっています。

藤原 進之介日本世界史塾 代表/株式会社数強塾 代表数強塾グループ創業者。東進最年少講師、代々木ゼミナールの日本初となる情報Ⅰ講師を務め、著書は9冊。累計2,500名以上の指導と、40名を超えるプロ講師体制を築いた。
伊藤 敏代々木ゼミナール世界史講師/数強塾グループの映像授業を担当筑波大学・同大学院修士課程修了。ダイヤモンド・オンラインで「カリスマ世界史講師が教える誰も知らない本当の世界史」を連載。「キャラクターがいて、ストーリーがある。それが歴史」を掲げ、通説を多様な視点から捉え直す授業を行う。

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