名古屋大学の世界史 対策|史料・資料を読ませる出題への備え

名古屋大学の世界史 対策|史料・資料を読ませる出題への備え
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名古屋大学の世界史では、史料や資料を提示して、そこから考えさせるタイプの設問が見られます。これは暗記だけでは対応できません。しかし読み方には型があり、訓練で確実に伸びる領域でもあります。この記事では、史料の読み方から論述への接続までを具体化します。

名大の世界史はどういう試験か

一言でいうと名古屋大学の世界史は、記述・論述に加えて、史料や資料を用いた設問が見られるのが特徴。知識は教科書レベルだが、提示された材料から読み取り、知識と結びつける力が問われる。
観点 傾向
形式 記述+論述。史料・資料を伴う設問あり
難易度 知識は教科書レベル。読解と接続で差がつく
時代・地域 全時代・全地域。アジアも出る
特徴 「資料から何が言えるか」を問う
必ず確認を設問数・字数・形式は年度により変動します。ここに書くのは過去問全体から読み取れる傾向であり、受験年度の実際の出題は赤本と大学公表の入試情報で必ず確認してください

史料問題を苦手にする受験生は多いですが、実は差をつけやすい分野です。多くの人が対策せずに本番を迎えるため、型を知っているだけで優位に立てます

史料の読み方 — 5つの手順

  1. 設問を先に読む — 何を問われているかを把握してから史料へ。史料を先に読み込むのは時間の無駄。
  2. 史料の「いつ・どこ・誰」を特定する — 出典や注記に手がかりがある。ここが決まれば知識と接続できる。
  3. 書き手の立場を考える — 支配者側か被支配者側か、当事者か第三者か。史料は中立ではない
  4. キーワードに線を引く — 制度名・地名・身分・数値。教科書で見た語が必ず含まれている。
  5. 史料に書いてあることと、書いていないことを分ける — ここが最大の分岐点。
最大の引っかけ「歴史的には正しいが、その史料からは読み取れない」選択肢や記述です。知識がある人ほど、自分の知識で補って答えてしまいます。設問が「史料から」と限定していれば、史料の記述だけで答える——これを徹底してください。
書き手の立場が鍵たとえば十字軍について、ヨーロッパ側の年代記イスラーム側の記録では、同じ出来事の描き方がまったく違います。「この史料は誰の視点で書かれたか」を意識すると、設問の意図が見えてきます。
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統計・グラフ・地図への対処

統計・グラフ

  1. ①いつの ②どこの ③何の数字かを最初に確認する。
  2. 変化の向きを見る — 増えているか減っているか。
  3. 転換点を探す — いつ増減が反転したか。そこに歴史的な出来事がある
  4. その転換点で何が起きたかを、知識と結びつける。
データの例 読み取るべき転換点
中国の人口推移 明清期の急増(新大陸作物の導入)、戦乱期の激減
ヨーロッパの物価 16世紀の高騰(価格革命=銀の流入)
イギリスの綿製品輸出 産業革命期の急増、インドの手工業の衰退と対応
各国の工業生産比率 19世紀後半のドイツ・アメリカの台頭(第2次産業革命

地図

  • 境界線が何を示すかを確認 — 王朝の版図か、勢力範囲か、交易路か
  • 河川・港・山脈に注目 — 地理的条件が歴史的な選択を説明することが多い
  • 時期の異なる2枚の地図が並ぶ場合、差分が問われている
  • 都市の位置から交易路や首都移転の理由を考える
地図問題は「なぜそこか」「なぜこの都市が栄えたのか」「なぜここに都が移されたのか」を地理的条件から説明できると強いです。たとえば北宋の開封は大運河の要衝で、江南の物資を運びやすかった——この種の説明です。

史料から論述へつなぐ

名大では、史料を読ませたうえで論述させる形式が想定されます。この場合の答案は、次の構造で書きます。

  1. 史料から読み取れる事実を1〜2文で示す — 「この史料は〜と述べている」。
  2. その背景にある歴史的状況を説明する — ここで教科書の知識を使う。
  3. 因果でつなぐ — 「〜であったため、史料に見られるような〜が生じた」。
  4. 設問の要求に答える — 変化/理由/影響のどれを問われたかに応じて締める。
史料に触れずに書かない史料が提示されている以上、答案の中で史料に言及することが求められています。史料を無視して知識だけで書くと、設問の意図を外したと判断されます。逆に、史料の要約だけで知識が入っていない答案も不十分です。両方を接続するのが正解です。

この「読み取り+知識+因果」という構造は、共通テストの資料問題とも共通します。名大対策は共通テスト対策としても機能するため、投資が二重に効きます。

時期別プランと、日常の訓練

時期 やること 到達目標
〜高3春 通史のインプット。資料集も並べて開く 史料に慣れる
高3・夏 通史1周完了。アジアも飛ばさない 全時代・全地域を通した
高3・9〜10月 共通テストの資料問題で読解の型を身につける 5つの手順が使える
高3・11月 史料つきの論述演習。添削を受ける 読み取りと知識を接続できる
高3・12月 過去問を年度単位で。時間配分を確立 時間内に書ける
直前期 誤答ノートと資料集の図表のみ 取りこぼしゼロへ

日常でできる訓練

  1. 教科書と資料集を並べて開く — 本文を読んだら、対応する史料や図表を必ず見る。
  2. 図表を見たら「何が言えるか」を一言で言う — 「この時期に急増している」「ここで逆転している」。
  3. 史料には必ず出典を確認する — 誰が書いたものかを意識する癖をつける。
  4. 共通テストの過去問を資料問題の教材として使う — 型を身につけるのに最適。

史料・資料の読解は短期間で伸びる分野です。知識の暗記と違い、型を覚えれば即座に得点になるからです。多くの受験生が対策しないため、ここに時間を割く価値は非常に高いといえます。

日本世界史塾での対応名大志望の生徒には、史料を見せて「いつ・どこ・誰・立場」を答えてもらう訓練を毎回行います。この4点が決まれば、あとは知識と接続するだけだからです。担任講師が読み取りの抜けを指摘し、知識との接続が甘い箇所を補います。体験授業(3,300円・税込)では、実際に史料を1つ読んでいただき、読み取りの型をお見せします。
この記事の一問一答(確認テスト)
Q1. 史料問題で最初にやるべきことは。
A. 設問を先に読み、何を問われているかを把握すること
Q2. 史料について特定すべき4点は。
A. いつ・どこ・誰・書き手の立場
Q3. 史料問題の最大の引っかけとは。
A. 歴史的には正しいが、その史料からは読み取れない内容
Q4. 統計・グラフで注目すべき点は。
A. 変化の向きと、増減が反転する転換点
Q5. 16世紀のヨーロッパで物価が高騰した理由は。
A. アメリカ大陸からの銀の流入による価格革命
Q6. 史料つき論述の答案構造を4段で答えよ。
A. 史料から読み取れる事実→背景の説明→因果でつなぐ→設問の要求に答える

よくある質問

史料問題が苦手です。どう対策しますか?
型を覚えれば短期間で伸びます。①設問を先に読む ②いつ・どこ・誰を特定 ③書き手の立場を考える ④キーワードに線を引く ⑤書いてあることと書いていないことを分ける——この5手順です。
知識で補って答えてはいけないのですか?
設問が「史料から」と限定している場合は、史料の記述だけで答えてください。知識で補うと、最大の引っかけである「歴史的には正しいが史料からは読み取れない」選択肢に引っかかります。
グラフの読み取りのコツは?
数値そのものより、変化の向きと転換点を見てください。増減が反転した時点に歴史的な出来事があります。そこと知識を結びつけるのが解法です。
共通テスト対策と両立できますか?
できます。「読み取り+知識+因果」という構造は共通テストの資料問題と共通です。共通テストの過去問を、史料読解の教材として使うのが効率的です。
この記事について

世界史専門オンライン塾「日本世界史塾」の編集部が、入試での問われ方を基準に作成しています。当塾では次の講師が指導にあたっています。

藤原 進之介日本世界史塾 代表/株式会社数強塾 代表数強塾グループ創業者。東進最年少講師、代々木ゼミナールの日本初となる情報Ⅰ講師を務め、著書は9冊。累計2,500名以上の指導と、40名を超えるプロ講師体制を築いた。
伊藤 敏代々木ゼミナール世界史講師/数強塾グループの映像授業を担当筑波大学・同大学院修士課程修了。ダイヤモンド・オンラインで「カリスマ世界史講師が教える誰も知らない本当の世界史」を連載。「キャラクターがいて、ストーリーがある。それが歴史」を掲げ、通説を多様な視点から捉え直す授業を行う。

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