青山学院世界史の学習計画|共通テスト対策と二重に効かせる

青山学院世界史の学習計画|共通テスト対策と二重に効かせる
日本世界史塾編集部世界史専門オンライン個別指導担任制マンツーマン/全国・海外対応

共通テストの成績を用いる方式がある大学を受けるとき、多くの受験生は共通テスト対策と個別試験の対策を別々の作業として扱います。しかし世界史に関しては、この2つには大きな重なりがあり、設計次第で1つの勉強が二重に効きます。この記事はその重ね方を扱います。

重なる部分と、重ならない部分を分ける

一言でいうと共通テスト対策と個別試験対策には重なる部分(通史の骨格・用語の水準・資料の読み取り)と重ならない部分(設問の形式・時間配分・記述の有無)がある。重なる部分に時間を寄せれば、1つの勉強が両方に効く
区分 内容 扱い
重なる 通史の骨格・用語の水準 ここに時間を寄せる
重なる 資料と地図の読み取り 共通テスト形式で訓練できる
重ならない 設問の形式・時間配分 各形式で個別に
重ならない 記述の有無 課される場合のみ
  1. 通史の骨格は、どちらの試験でも土台になる。ここを厚くすれば両方に効く。
  2. 用語の水準も共通する部分が大きい。個別試験の方が細かいことはあるが、土台は同じである。
  3. 資料と地図の読み取り——これは共通テスト形式の演習で訓練できる。
  4. しかもこの訓練は個別試験の資料問題にもそのまま効く。読み取りの手順は形式を問わないためである。
  5. 一方、時間配分と設問の並びへの慣れは形式ごとに違うため、それぞれ練習が要る。
  6. 重ならない部分は10月以降の2か月で足りる。だから前半は重なる部分に集中してよい。
資料の読み取りは両方に効く共通テスト形式の資料問題を演習することは、個別試験の対策にもなっています。「設問を先に読み、資料の中で照合すべき箇所だけを見る」という手順は形式を問わず有効だからです。ここを分けて考える必要はありません。
方式と配点は必ず募集要項で確認入試方式・共通テストの利用の有無・配点は年度によって変わります。この記事は計画の重ね方を扱うもので、方式を説明するものではありません。出願の判断は必ず最新の募集要項に基づいて行ってください。

共通テスト形式を「訓練の道具」として使う

  1. 共通テスト形式の問題は、試験対策としてだけでなく、訓練の道具として使える
  2. 第一に資料の読み取り——グラフ・地図・史料・年表を扱う練習になる。
  3. 第二に選択肢の判別——誤りの型(主体・時代・因果・程度)を見抜く練習になる。
  4. 第三に知識の点検——広く浅く出題されるため、抜けている分野が短時間で分かる
  5. この3つはいずれも個別試験でも必要な力である。
  6. したがって秋の演習では、共通テスト形式を「診断」として定期的に使うとよい。
  7. 月1回、時間を計って解き、崩れた分野を記録する。それが次の1か月の補修対象になる。
月1回の「診断」として使う共通テスト形式は範囲が広いので、抜けている分野を短時間で洗い出せます。月1回、時間を計って解き、崩れた分野を記録する——これを診断として使えば、補修すべき場所が毎月自動的に決まります。
点数を目的にしない診断として使う場合、点数そのものはあまり意味を持ちません。見るのはどの分野で崩れたかです。点数に一喜一憂すると、記録を取る習慣の方が続かなくなります。
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4月〜12月 — 二重に効かせる進め方

  1. 4〜6月:通史を一周する。速度優先。ここは完全に重なる部分である。
  2. 7〜8月:通史の二周目。用語を詰める。8月末に共通テスト形式を1回解いて診断する。
  3. 9月:診断で崩れた分野を補修する。同時に資料つき設問の演習を始める。
  4. 資料の演習は共通テスト形式の教材で足りる。この時期に手順を身体に入れる。
  5. 10月:ここから重ならない部分に入る。個別試験の過去問を1年分解き、形式の違いを記録する。
  6. 11月:個別試験の形式で演習しつつ、月1回の共通テスト形式の診断を続ける。
  7. 12月:共通テストの比重が上がる。この期間の勉強は、個別試験の土台の維持を兼ねている
時期 作業 どちらに効くか
4〜8月 通史一周・二周 両方
9月 補修+資料の読み取り 両方
10月 個別試験の過去問1年分 個別のみ
11月 個別形式+月1診断 両方
12月 共通テスト対策 両方(土台の維持)
12月の勉強は無駄にならない「12月は共通テストばかりで個別試験の対策が止まる」と心配する必要はありません。通史の骨格と用語の水準は共通しているため、12月の共通テスト対策は個別試験の土台の維持を兼ねています。止まっているのは形式への慣れだけです。

1月〜2月 — 形式を戻す時間を確保する

  1. 1月前半:共通テスト。ここは直接の得点になる。
  2. 自己採点後、崩れた分野を記録する。これが最後の補修対象になる。
  3. 1月後半:個別試験の形式へ戻す。まずは形式に慣れ直す時間を3日ほど取る
  4. 12月から共通テスト形式に寄っているため、個別形式の設問の並びに戻す時間が要る
  5. その後、受験する日程順に直近3年分を時間を計って解く。
  6. 2月:新しい教材は使わない。一問一答と、これまで間違えた問題を回す。
  7. 見直すのは個別の用語ではなく誤答の型である。
形式を戻す3日間を予定に入れる12月から1月中旬まで共通テスト形式に寄っていると、個別試験の設問の並びに違和感が出ます。1月後半に形式へ戻すための3日間をあらかじめ予定へ入れておいてください。ここを飛ばすと、初日の立ち上がりが落ちます。
共通テストの結果で出願を見直す共通テストの成績を利用する方式があるなら、自己採点の結果は出願の判断材料になります。1月後半に方式の組み合わせを見直す時間を予定に入れておくと、慌てずに済みます。

入試で狙われるポイント総覧

  • 共通テスト対策と個別対策には重なる部分と重ならない部分がある
  • 重なる=通史の骨格・用語の水準・資料の読み取り
  • 重ならない=設問の形式・時間配分・記述の有無
  • 重ならない部分は10月以降の2か月で足りる
  • 資料の読み取りの手順は形式を問わず有効
  • 共通テスト形式は月1回の診断として使える
  • 診断で見るのは点数ではなく崩れた分野
  • 12月の共通テスト対策は個別試験の土台の維持を兼ねる
  • 1月後半に形式を戻す3日間を予定に入れる
  • 直前期に見直すのは誤答の型
今週やること共通テスト形式の問題を1回、時間を計って解いてください。点数ではなく崩れた分野を記録することが目的です。それが今月の補修対象になります。
この記事の一問一答(確認テスト)
Q1. 共通テスト対策と個別対策で重なる部分を3つ答えよ。
A. 通史の骨格・用語の水準・資料の読み取り
Q2. 重ならない部分を3つ答えよ。
A. 設問の形式・時間配分・記述の有無
Q3. 重ならない部分に必要な期間を答えよ。
A. 10月以降の2か月
Q4. 共通テスト形式を訓練の道具として使うときの3つの用途を答えよ。
A. 資料の読み取り・選択肢の判別・知識の点検
Q5. 診断として解いたとき、点数ではなく何を見るか答えよ。
A. どの分野で崩れたか
Q6. 1月後半に予定へ入れておくべき時間を答えよ。
A. 個別試験の形式へ戻すための3日間

よくある質問

共通テスト対策で個別試験の対策が止まりませんか?
通史の骨格と用語の水準は共通しているため、共通テスト対策は個別試験の土台の維持を兼ねています。止まっているのは形式への慣れだけです。ただし1月後半に形式を戻す3日間は必要です。
資料問題の対策は別にやるべきですか?
共通テスト形式の教材で足ります。「設問を先に読み、資料の中で照合すべき箇所だけを見る」という手順は形式を問わず有効なので、ここで訓練したものがそのまま個別試験でも効きます
模試や共通テスト形式の点数が安定しません。
診断として使う場合、点数そのものはあまり意味を持ちません。見るべきはどの分野で崩れたかです。記録を取り、それを翌月の補修対象にしてください。点数に一喜一憂すると記録の習慣が続きません。
受験する方式はどこで確認できますか?
必ず最新の募集要項で確認してください。入試方式・共通テストの利用の有無・配点は年度によって変わります。この記事は計画の重ね方を扱うもので、方式を説明するものではありません。
この記事について

世界史専門オンライン塾「日本世界史塾」の編集部が、入試での問われ方を基準に作成しています。当塾では次の講師が指導にあたっています。

藤原 進之介日本世界史塾 代表/株式会社数強塾 代表数強塾グループ創業者。東進最年少講師、代々木ゼミナールの日本初となる情報Ⅰ講師を務め、著書は9冊。累計2,500名以上の指導と、40名を超えるプロ講師体制を築いた。
伊藤 敏代々木ゼミナール世界史講師/数強塾グループの映像授業を担当筑波大学・同大学院修士課程修了。ダイヤモンド・オンラインで「カリスマ世界史講師が教える誰も知らない本当の世界史」を連載。「キャラクターがいて、ストーリーがある。それが歴史」を掲げ、通説を多様な視点から捉え直す授業を行う。

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