明治世界史の学習計画|難問より、標準の取りこぼしを消す

明治世界史の学習計画|難問より、標準の取りこぼしを消す
日本世界史塾編集部世界史専門オンライン個別指導担任制マンツーマン/全国・海外対応

明治大学の世界史で合否を分けるのは、誰も解けない難問ではなく、多くの人が取る標準問題を落とすかどうかです。ところが対策は難問対策に向かいがちで、自分の失点の中身を確かめないまま進んでしまう。この記事は失点の型を特定して潰すという一点に絞った計画を示します。

失点の中身を先に確かめる

一言でいうと得点を上げる方法は①解けなかった難問を解けるようにする ②取れるはずの問題を落とさないの2つしかない。ほとんどの受験生にとって、伸びしろが大きいのは②である
  1. まず過去問または標準的な問題集を1回解き、間違いを4つに分類する
  2. ①知らなかった——そもそも用語や事項を知らない。知識の問題である。
  3. ②あいまいだった——見たことはあるが、選択肢の判別ができなかった。精度の問題である。
  4. ③読み違えた——設問の条件(時期・地域・人物)を取り違えた。読み方の問題である。
  5. ④時間が足りなかった——最後まで届かなかった。配分の問題である。
  6. この4分類の割合を数える。①が少なく②③が多いなら、知識を増やしても点は動かない。
  7. ②③④は、知識を増やさずに減らせる失点である。ここが最初に手を付けるべき場所になる。
分類 原因 処方
①知らなかった 知識の不足 教科書に戻る
②あいまい 精度の不足 選択肢の判別を型で覚える
③読み違え 設問の読み方 条件に印をつけてから解く
④時間切れ 配分 大問ごとの目安時間を決める
②③④は知識ゼロで減らせる「点が伸びない=知識が足りない」と考えるのは早すぎます。②あいまい・③読み違え・④時間切れは、新しい知識を1つも増やさずに減らせる失点です。まず割合を数えてください。
難問の解き直しに時間を使わない正答率の低い問題を解き直しても、次に同じ問題は出ません。復習に時間を使うなら多くの人が取れている問題を落とした箇所です。そこには必ず原因があります。

「あいまい」と「読み違え」を潰す

  1. ②あいまい——選択肢を見て「たぶんこっち」で選んでいる状態。処方は誤答の型を覚えること
  2. 誤りの選択肢は主体の入れ替え・時代の入れ替え・因果の逆転・程度の誇張の4型にほぼ収まる。
  3. 解き直しのときに「これは時代の入れ替えだ」と型で言う。用語を覚え直すより効果が長い。
  4. この作業を続けると、選択肢を読んだ瞬間に違和感が出るようになる。
  5. ③読み違え——設問の条件を取り違える。処方は解く前に条件へ印をつけること
  6. 「19世紀」「東南アジア」「誤っているものを」——この3種の条件に必ず印をつける
  7. 特に「誤っているものを選べ」の取り違えは、知識があるほど起きやすい。機械的に印をつけて防ぐ。
型で言えるまで解き直す解き直しの到達点は「正解が分かること」ではなく「なぜ他が誤りか型で言えること」です。「これは主体の入れ替え」「これは程度の誇張」——ここまで言えて初めて、次の問題に効きます。
「誤っているものを」の取り違えこの取り違えは、実力がある人ほど起こします。正しい選択肢を見つけた瞬間に選んでしまうためです。設問文の「誤っている」に必ず印をつける——これだけで防げます。
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4月〜12月 — 標準を固める順序

  1. 4〜6月:通史を一周する。速度優先。ここで現代史まで到達する。
  2. 7〜8月:通史の二周目。用語を詰める。教科書の範囲を確実にすることが目標で、用語集の暗記ではない。
  3. 9月:一問一答で全範囲を通す。崩れた分野を書き出し、教科書に戻る。ここまでが土台。
  4. 10月過去問を1年分解き、4分類で失点を数える。ここがこの計画の中心作業である。
  5. 11月:割合の大きい分類から潰す。②なら誤答の型、③なら条件への印、④なら時間配分。
  6. 同時に標準的な問題集を反復する。新しい問題を増やすより、同じ問題で型を確認する。
  7. 12月:共通テストとの配分を決める。11月に決めた処方は12月も続ける
時期 作業 目的
4〜6月 通史一周 全体像
7〜8月 通史二周・用語 教科書の範囲を確実に
9月 一問一答で点検 土台の完成
10月 過去問1年分+4分類 失点の中身の特定
11月 割合の大きい分類を潰す 取りこぼしの削減
12月 処方の継続 維持
10月の1回が計画の中心過去問を1年分解いて、失点を4つに分類する——この1回の作業が、11月以降の行動をすべて決めます。やみくもに問題を解く時期を作らないために、10月にここを置いてください。

1月〜2月 — 取りこぼしを最後まで削る

  1. 1月前半:共通テスト。ここでも4分類で失点を数える。傾向が変わっていないか確認する。
  2. 共通テストで③読み違えが増えるなら、緊張で条件の確認が飛んでいる。印をつける習慣を戻す。
  3. 1月後半:受験する日程順に、直近3年分を時間を計って解く。④の対策になる。
  4. 大問ごとの目安時間を決め、超えたら切り上げる練習をする。
  5. 2月:新しい問題には手を出さない。これまで間違えた問題を、型で言い直す
  6. 前日は一問一答を1回通す。詰め込みは当日の判断力を下げる。
  7. 本番では設問の条件に印をつけるところから始める。これが最後の保険になる。
本番でも最初にやるのは「印」試験開始後、最初にやるのは解くことではなく、設問の条件に印をつけることです。「19世紀」「誤っているものを」——この一手間が、③の失点を本番でも防ぎます。練習で習慣にしておいてください。
直前に新しい問題集を始めない1月後半に新しい教材を開くと、できない問題に出会って不安になるだけです。直前期に効くのはこれまで間違えた問題を型で言い直す作業です。

入試で狙われるポイント総覧

  • 伸びしろが大きいのは難問ではなく、取りこぼし
  • 失点は知らなかった/あいまい/読み違え/時間切れの4分類
  • あいまい・読み違え・時間切れは知識ゼロで減らせる
  • 誤答の型=主体・時代・因果・程度
  • 解き直しの到達点は「なぜ他が誤りか型で言えること」
  • 設問の条件(時期・地域・誤っているもの)に必ず印をつける
  • 「誤っているものを」の取り違えは実力者ほど起こる
  • 10月に過去問1年分+4分類が計画の中心
  • 大問ごとの目安時間を決めて切り上げる
  • 本番で最初にやるのは解くことではなく印をつけること
今週やること手元の問題集を1回分解いて、間違いを4つに分類し、割合を数えてください。①が少なく②③が多ければ、知識を増やす前にやるべきことがあるということです。
この記事の一問一答(確認テスト)
Q1. 得点を上げる2つの方法のうち、多くの受験生で伸びしろが大きい方を答えよ。
A. 取れるはずの問題を落とさないこと
Q2. 失点の4分類を答えよ。
A. 知らなかった・あいまいだった・読み違えた・時間が足りなかった
Q3. 知識を増やさずに減らせる失点を3つ答えよ。
A. あいまい・読み違え・時間切れ
Q4. 誤答の型を4つ答えよ。
A. 主体の入れ替え・時代の入れ替え・因果の逆転・程度の誇張
Q5. 解き直しの到達点を答えよ。
A. なぜ他の選択肢が誤りかを型で言えること
Q6. 設問で必ず印をつける3種の条件を答えよ。
A. 時期・地域・「誤っているものを」の指示

よくある質問

点が伸びないのは知識不足でしょうか?
まず失点を4つに分類して割合を数えてください。「知らなかった」が少なく「あいまい」「読み違え」が多ければ、知識を増やしても点は動きません。この3種は知識ゼロで減らせます。
難問対策はしなくてよいのですか?
優先度は低いです。正答率の低い問題を解き直しても、次に同じ問題は出ません。多くの人が取れている問題を落とした箇所にこそ原因があり、そこを直す方が確実に得点になります。
「誤っているものを選べ」でよく間違えます。
これは実力がある人ほど起こります。正しい選択肢を見つけた瞬間に選んでしまうためです。設問文の「誤っている」に必ず印をつける——機械的な手順にすれば防げます。
解き直しはどこまでやればよいですか?
正解が分かるところではなく、「なぜ他が誤りか」を型で言えるところまでです。用語を覚え直すより効果が長く続き、同じ型の問題をまとめて取れるようになります。
この記事について

世界史専門オンライン塾「日本世界史塾」の編集部が、入試での問われ方を基準に作成しています。当塾では次の講師が指導にあたっています。

藤原 進之介日本世界史塾 代表/株式会社数強塾 代表数強塾グループ創業者。東進最年少講師、代々木ゼミナールの日本初となる情報Ⅰ講師を務め、著書は9冊。累計2,500名以上の指導と、40名を超えるプロ講師体制を築いた。
伊藤 敏代々木ゼミナール世界史講師/数強塾グループの映像授業を担当筑波大学・同大学院修士課程修了。ダイヤモンド・オンラインで「カリスマ世界史講師が教える誰も知らない本当の世界史」を連載。「キャラクターがいて、ストーリーがある。それが歴史」を掲げ、通説を多様な視点から捉え直す授業を行う。

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